CCCの「企画」「人」「働き方」を伝えるメディア

プランニングから買い付け、効果測定まで。新たなTVCMマーケティング。

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※この記事は、2021年9月時点の情報を掲載しています。

 

企画会社CCCがこれまで手がけてきた企画の数々。

そんな一つひとつの企画の裏側に隠された「一人のアイデアがやがて事業へと成長するまでのストーリー」に光を当てお伝えする「#キカクノキッカケ」。

今回は、マーケティングの橋本さんのインタビューをお届けします!

今回のキカク人

橋本 直久さん

2014年中途入社。入社後、マーケティングの新規事業開発のチームに入り、テレビやインターネットのデータと購買データを結びつける取り組みを始め、現在に至る。

新しいもの好きな性格は学生時代から変わらない

――橋本さんはどういった学生時代を過ごされたのですか?

高校まではサッカーに打ち込んでいたのですが、好奇心旺盛で新しいもの好きな性格で、大学では年齢が近い若い教授の元で「数字で政治を語る」というゼミに入って学んだり、単位も早々に取得してイギリスに半年間留学したりしていました。サッカーについても、体育会ほど時間に拘束されたくない、でも真剣に活動したい、という思いから、自分でサッカーサークルを立ち上げました。

――新卒入社からCCCに入るまでの流れを教えてください。

広報系の代理店に新卒で入りました。その後同じ業界で転職をし、新規事業を開発する部門に行きました。そこでデータとリアルを繋げるような会員ビジネスの新規事業を始めたのですが、会員を1から集めることや集めたデータを整理して正しく扱うことの難しさに直面しました。そんな時、CCCがすでに同じような会員ビジネスをより大きなスケールでやっているということを知り、面白い会社だと思い入社しました。

プランニングから効果測定までを循環させるマーケティング

――今回の企画の背景について教えてください。

CCCのビッグデータは、多くの「買った」という「答えのデータ」が集まっています。しかし、「答えのデータ」は豊富なのですが、買ってもらうための行動、「アクションのデータ」はほとんど持っていませんでした。一方、私はそれまで広告をやっていたので、顧客にメッセージを発信するところの経験がありました。しかし当時はメッセージを発信しても、「答えのデータ」がなかったため、実際に購買に結びついたかという検証はできていませんでした。それらを繋げて、メッセージを発信するところから効果検証するところまでを行い、その結果を踏まえてメッセージを改善するという循環型のマーケティング活動の構築を、2014年から継続して行ってきました。

そうして生まれたキカク「循環型のTV CMマーケティング」

これまでもTVCMの出稿においては、広告主、広告会社およびテレビ局のみなさまに向けて、効果が最適な番組の組み合わせを比較・発見できる出稿分析ツールを提供してきたが、これからはCCCが実際にTVCM枠を販売していく。TVCM枠にCCCが持つユニークデータを連携することで、これまでできなかったより詳細なターゲティングを実現し、これにより、最適な枠へ最適な量を出稿するプランニング・バイイング・効果検証が一気通貫で叶う「循環型のTVCMマーケティング」を提供できるようになる。

――2014年から企画を考えている中で、マーケティングのやり方で変化した点などあれば教えてください。

「わかる」から、「できる」にしていったということです。「わかる」という行為は簡単で、CMでいうと「どの番組にCMを打ったら効果が高いか」ということは誰でもわかりますが、実際のビジネスでは「できる」ということが重要になります。

たとえば、人気番組にCMを出せば良いのはみんなわかっていますが、予算の都合上それは難しいので、みんなが注目していないがクライアントにとっては効果があるという広告枠を見つけられるようにし、実際に「できる」提案をするということです。

さらにアクションの部分もサービスに組み込みました。これまではメッセージのプランニングと効果測定は行っていましたが、真ん中のアクションに当たる「実際にCM枠を買い付けること」はCCCとしてやっていませんでした。それを「できる」ようにしました。さらに最近は、テレビのみならず、YouTubeの広告枠の買い付けも含めて、クライアントに提案しています。

人を説得するためにまずは具体の形を作る

――企画を進める上で大変なことはどんなことですか。

人は思った以上に合理的ではなくて、データに基づいて考えるとやるべき施策であっても、前例がないと、なかなか賛同をもらえないことがあります。なので私の場合は、賛同をもらえなかった方に何度も頭の中の構想を伝えることに注力するのではなく、他の先進的な取り組みが好きな人たちとできないかと考え、実際にやってみます。そうやってまずは、説得するための材料となる具体の形を作ることを大切にしています。

『会社にいるな、世の中にいろ。』

――企画を進める上で大事にしていることはありますか?

CCCの行動規範に「会社にいるな。世の中にいろ。」という言葉がありますが、本当にその通りで、ビジネスの正解は常に「外」にあります。組織の中を見て判断するのではなく、「外」の基準に合わせて仕事をする。上司やトップが右と言ったとしても、「外」つまり「お客さま」にある答えが左なのであれば左を選択します。会社の中にいるとそのコミュニティの基準で良い悪いが生まれてしまいますが、私たちの給料は元々「外」にいるお客さまからいただいたお金を社員一人一人に分配したものなので、「外」にいるお客さまに評価されなければ意味がないと考えています。特に事業開発であれば、新しい価値を提供するのが仕事になるので、「外」にいること、「外」を常に見ているということはより大切になってきます

デジタルであっても人と人とのコミュニケーションであることは変わらない

――今後のデータの利活用について、どうなっていってほしいと思っていますか?

これまでのインターネットの世界では、クッキーなどを利用してデータ収集していましたが、そもそも人と人とのやり取りである以上、デジタルであってもコミュニケーションの作法やルールは変わらず、一方的に情報を収集するのは良いことではないという世の中になってきました。そういった世界で、CCCがこれまで同様、大切にしてきた会員様との信頼関係を作るというようなことが世の中において平準化してくると、より良い社会になると思っています。広告であっても伝える側と伝わる側が相互にコミュニケーションが取れる時代になってきており、そういったより自然な世界を志向して発展していけたらと思っています。

外からの情報が劣化しない組織体

――橋本さんが考えるCCCの良さを教えてください。

CCCは40年近くやっている歴史の長い会社ではあるのですが、比較的階層が少ないことですね。階層が多いと、外の情報が中に入るまでにエッジが削られてしまいます。「外」にある悩みや苦痛、そこから生じるニーズを、中にいる社員や幹部が適切に触れられる組織体であることは、企画会社として非常に重要です。加えて、CCCは役員や部長であっても偉そうにしておらず、気軽に話せるような雰囲気がありますね。そういう組織も人もフラットであることが、CCCの良さなんじゃないかなと思います。