CCCの「企画」「人」「働き方」を伝えるメディア

ビッグデータ・店舗・コンテンツ。CCCグループの強みを結集させて お客さまのニーズに応える

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※この記事は2020年時点に書かれたものです。

プロフィール

深井 翔さん 株式会社Tポイント・ジャパン コンサルティング

2019年キャリア入社後、アライアンス先である株式会社マルエツ様の商品開発・マーチャンダイジング(以下、MD)領域の開拓と戦略コンサルティングに従事。

齊藤 晋実彦さん 株式会社Tポイント・ジャパン コンサルティング

2008年新卒入社。カード事業部にてカード販促・利用者分析・調査など数値周り全般を担当。その後九州エリアでTSUTAYAレンタル担当として音楽・映像バイヤー、そして商品部で勤務。2014年からデータアナリスト(以下、DA)として、さまざまな企業様の担当を経て、現在はマルエツ様の担当DAとして勤務している。

データだけではなく、店舗、コンテンツがある強み。

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深井:6年間個人で商品開発、マーチャンダイジングのコンサルティングを行い、クライアントに提案する仕事をしていました。働いていく中で、時代の移り変わりが早く、自分の経験だけでなくデータを使って強みを作っていかないと、時代に取り残されると危機感を感じ始めました。そんな中CCCを選んだのは、実際に事業を持っている会社でないと、データを使って何かを作るにしても不完全だなと思っていたからです。CCCはTSUTAYAや蔦屋書店を運営する事業会社を持っており、更にコンテンツも作っている、日本でも有数のビッグデータもある。この3つを持っているのが非常に魅力的でした。

齊藤:入社当時、ビッグデータが今後の世の中を変えると言われており、各社がデータ利活用に大きな舵を切り始めている時でした。大学入学時から「社会に出たら、データを活用して世の中へ価値貢献をしたい」という漠然とした思いがあり、ゼミの先生からCCCを紹介してもらいました。当時はTSUTAYAの運営だけだと思っていましたが、データを活用しフランチャイズ加盟企業様への価値提供をしていること、お客様に企画を届け、そこからの検証、再提案ができるという施策が目に見えること、また自分の肌で感じられるということに惹かれ、興味を持ち、入社しました。

データ分析だけでなく、その一歩先の提案。

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深井:Tポイントのアライアンス企業様に対し、データを使って顧客・競合・市場の動向、そして世の中の消費トレンドを加味した商品開発や商品開発フローの提案、年間MD計画や販促のご提案をしています。

齊藤:データを分析することはもちろんですが、フロントにも立ち、営業としての一面も担う働き方をしています。DAとしては、商品開発のサポート、販促のサポート、分析データの提供を行います。営業としては、販促の企画立案→データ提供→実施→効果検証のPDCAサイクルを一気通貫で実施しています。

データから商品開発ができるのか。

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深井:新しい惣菜を作るというマルエツ様とのプロジェクトのきっかけは、データを使って本当に商品の開発ができるのか、そしてそれを行うとしたら、どういうアウトプットで、どういう効果があるのかチャレンジしてみたいという思いからでした。僕は以前から商品開発に携わるには、会社に入ってから10年くらいの現場経験が必要で、何より長年の経験と勘が大事という固定観念がありました。そうすると商品開発を担当する人がどんどん年上の人になっていき、結果、若い人向けの商品がわからない、作れないという状況になるんじゃないかと考えていました。僕たちもビッグデータを使ったマーケティングについてはイメージできましたが、総菜をデータから作ることは想像がつかない状況でした。なので、若い女性に向けた総菜開発のソリューションを、データから導けるかどうか、が最初のお題となりました。

齊藤:TポイントのデータにはIDが紐づいています。いつ・何を・どのくらい、というデータに加えて、「誰が」ということまでわかるユニークデータです。マルエツ様の購買履歴を分析したり、3C分析などを行ってみると、年配のお客様からの支持は強い反面、20~30代の利用は落ち込んでいて、競合店を利用されている、という状況がわかりました。また市場も分析していくうちに、マルエツ様では30~50代の女性の揚げ物の利用が少ないですが、市場では「家で揚げ物をしたくないというニーズがある」、ということがデータからわかり、コロッケの商品開発をしようと決まりました。 ※セキュリティ上、厳重に管理された環境のもと、個人を特定できない状態で、マーケティング分析を行っております。

定量データ×定性データ、共創するプロジェクト。

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深井:ID-POSデータを分析していますが、ただ分析して終わりではない。グループ会社に出版社があって、定性的なデータを持っている編集者という強い味方がいます。CCCが持っているアセットを組み合わせて、定量的なデータの上に更にその道のプロの知見を組み合わせる建付けにすることで、もう一段お客様に喜んでいただける提案ができるんじゃないか、と考えました。

齊藤:商品開発には、グループ会社である主婦の友社に力添えをいただきました。主婦の友社は、その名の通り、主婦世代のみなさんのリアルな課題意識を定性データとして持っています。定性と定量の間で分析することで、更に企画を膨らませることができました。また、実際に売れている書籍の傾向なども加えていけたのが大きかったと思います。例えば、30~50代の女性でも、主婦の方もいれば働いている方もいるだろう、そうしたらお酒に合うコロッケを作ってみるのはどうか、でもチーズだけだとありふれているからバジルを混ぜてみては?またターゲットとなるお客様が好むパッケージデザインにしてみようなど、様々なソリューションが生まれていきました。

深井:ゴールに対して、どんなデータを使えばCCCの価値が出せるのか、課題を明確にできるのかということをとにかく考えました。僕たちはデータで課題を見つけるのは得意ですが、それをコンテンツに仕上げた経験はありませんでした。でも今回は主婦の友社を巻き込んだことで実現しました。楽しい・面白いという視点で企画を膨らませることが得意な出版社と、実際に小売としてお客様と対峙するマルエツ様との違いだと思います。その真ん中にCCCのユニークデータがあることで、それぞれの立場で会話しながら物を作っていく、という流れを作ることができました。

一気通貫で提案をし続ける

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深井:コロッケのリリース時期は新型コロナウィルスによる緊急事態宣言の直後だったので、正直厳しいだろうと思っていました。しかしテスト販売してみたところ、1日に100個くらい売れました。マルエツ様にとっては信じがたいほどのいい結果だということで、一気に70店舗に拡大することになりました。チームメンバーはもちろんのこと、関係者も含めみんなで頑張った結果だと思いますし、携わった人たちにとても喜んでもらうことができました。

齊藤:一方で課題も見えました。データを分析してみると、総菜全体と比較して、ターゲットとしていた30~40代の女性には売れているが、そこにしか届いていない。どうやってマルエツ様のメインのお客様の層にも売っていくかなど、改めて次のプロジェクトが始まったところです。こうやってすぐにPDCAを回して一気通貫で分析から改善まで行うことができるのが、CCCの強みだと思っています。

わたしが創る未来のライフスタイル

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深井:データによる、洗練され効率化されたマーケティングと、ユーザーが好きになってくれる、地に足のついたコンテンツ力を提案できるコンサルテーションの確立をしていきたいです。

齊藤:ユニークデータを活用し、よりお客様が楽しく・豊かに人生を歩める手助けをしたいと考えています。 そして「ライフスタイル提案」という広い世界で、個々人にあった価値提供がしたいです。