CCCの「企画」「人」「働き方」を伝えるメディア

自分の好きなことを極め、お客さまに提案していく。


外の世界を経験してきたからこそ、持っている視点がある。

中途としてCCCに入社し、新卒とは違った視点でCCCの仕事に向き合う社員を紹介する「#中途の視点」。

今回は、銀座 蔦屋書店でBOOKチームのリーダーそしてコンシェルジュとして働く番場文章さんのインタビューをお届けします。

今回の中途社員

番場文章さん

2011年代官山 蔦屋書店オープン時にアルバイトとして入社。4年従事した後、1年間イギリスに語学留学へ。帰国後、再びCCCへ入社し、銀座 蔦屋書店の立ち上げを行う。現在は、銀座 蔦屋書店で写真コンシェルジュやブックディレクションに従事。

転職の理由

――以前はどんなお仕事をされていましたか?

元々、美術大学出身で、大学では主にデザインと写真の勉強をしていました。そのため卒業後は、大学で学んでいた写真をもっと極めたいと思い、ギャラリーでアルバイトを行いながら自身で「BAMBA BOOKS」という出版プロジェクトを行っていました。BAMBA BOOKSを立ち上げたのは今から10年以上前の話になるのですが、当時、写真集の勢いが凄かったので個人やグループでアートブックを自費出版するなど面白い媒体が増えてきた時代でした。そのことで自分も大手の版元からは出せないような、「若手の写真家の企画」や「オリジナルのアートブック」などを作成したいと思い、ギャラリーでアルバイトをする中で出会った写真家さんを中心に声をかけいきました。広く普及するだけでなくアートブックならでの魅力が伝わる本づくりを目指して活動していました。

――CCCとの出会いは?

代官山 蔦屋書店立ち上げでアートフロアの売場づくりをお手伝いしたのが、CCCとの最初の出会いです。当時、アートの編集をしていた知り合いから、一緒に取り組んでほしいと頼まれました。それぞれの書棚のコンセプトを考え、写真やアートに関わるジャンルの選書し、今まで学んできた経験が活かせる環境がありました。立ち上げの準備が進むにつれここでの仕事に惹かれていき、その後、紹介いただいた知り合いの後押しもあり、代官山 蔦屋書店で働くことに決めました。4年ほどコンシェルジュの仕事をした後、1年間の語学留学を経て再び、銀座 蔦屋書店で働くことになります。

――留学を決めたきっかけは?

海外で生活することに関しての憧れもあったのですが、元々学生の頃から語学に関してもっと学んでみたいと思っており20代の内に1度留学したいと決めていました。そのため28歳の時、1度仕事を退職しイギリスへ語学留学に行きました。

ヨーロッパ圏はアートバーゼルやパリフォトなどのアートフェアに加え、ブックフェアも盛んな土地なので、留学先はイギリスを選び語学の勉強と並行して、実際に多くのアートや文化に触れることができました。現地では、アートフェアに行くだけではなく、知り合いが出展する際は自分も手伝いをしながらより深く関わっていました。

留学中の語学学校

――留学後、再びCCCに入社したのはどうしてですか?

実はイギリスに留学中に、銀座 蔦屋書店のプロジェクト担当の方が出張で来ており、現地で出会いました。

以前から、銀座 蔦屋書店を開店するにあたりアートをメインとしたフロアを作りたいという話は聞いていたのですが、実際に現地でその方からプロジェクトの話を聞き、帰国後自分の経験や知見を活かして働きたいと思い、銀座 蔦屋書店の立ち上げに加わり、2017年に中途入社としてCCCに戻ってきました。

留学中にCCCのメンバーと再会

――1年の留学を経て、今の仕事で役立ったことはありますか?

正直なところ、英語力はまだまだですが、留学前と比べるとコミュニケーションの幅は広がったと感じます。また、現在勤務している銀座 蔦屋書店では土地柄、海外のお客さまも多く、香港やフランスなど顔のわかる海外の常連客から連絡をもらい、希少性の高い商品をご購入頂いたりと接客にも活かせています。

20代の内に1度は海外留学を経験したい、という想いを実際に行動として移せたことで、すっきりとした気持ちで仕事に打ち込める原動力となっています。また、海外の美術館で実物の作品を鑑賞したり、アートフェアに実際に足を運んでその熱気を直に感じることが出来たのは、作家との展示企画や作品の接客販売などのアートに関わる仕事をするうえで自信にも繋っていると感じます。

コンシェルジュとしての仕事

――現在のお仕事はどういったものでしょうか?

現在は大きく3つ担当しています。1つ目は、銀座 蔦屋書店でのBOOK・文具フロアのリーダーとして、メンバーのマネジメントを任されています。2つ目は、BIG BOOK(大きなアート本)と作品が付属する限定部数の本を集めたアートエディションコーナーの商品調達と予算管理です。3つ目が、ホテルやシェアラウンジなどにアートと書籍の選定を行いそれぞれのコンセプトメイクを行うアート&ブックディレクションです。

元々は、写真コンシェルジュを3年ほど行っていました。その間、売り場作りはもちろんのことイベント企画や本づくりなど様々なことを経験できたので、現在はその経験を活かしてブックディレクションも担当しています。

――幅広い業務を担当してきたと思いますが、その中でも特に印象に残っているお仕事などはありますか?

特に印象深く覚えているのは、写真コンシェルジュとしての仕事です。作家と展示企画を一緒に練り、価格設定から販売方法まで考えるなど、憧れていた方たちと一緒に仕事ができて凄く嬉しく思います。また、バイヤーとしてフランクフルトのブックフェアへ買付と商談のために海外出張に行ったことは、凄く思い出に残る仕事でした。他にもブックディレクションの仕事として、色々なホテルやシェアラウンジにコンセプトと共に本とアートを提案することなど、新鮮味のあることも経験しています。そこで自分が学んだことを活かしながら緒に働いているメンバーに対してリーダーとして色々な業務をレクチャーしたり業務のフォローアップをしたりと、自分が役に立てていることを感じられた時もやはり嬉しいです。

――業務を担当する上で、特に大切にしていることや大変だと感じる部分はありますか?

チームメンバーや取引先の方など、関わる人が多いのでコミュニケーションは大切にしています。文章だけで完結できてしまう場合もありますが、あえて直接話をするなど誤解や齟齬などが生まれないコミュニケーションを意識しています。複数の業務を担当していて大変なことももちろんありますが、「自分の好きなこと」を軸に色々な仕事をしているので、日々楽しさややりがいなどを感じています。同時に写真やアートという切り口の中で、色んな方と出会えたことにも感謝しています。

――CCCらしいなと思うポイントを教えてください。

CCCの社風として、チャレンジする人を応援するところがあると思うので、失敗を恐れずに行動に移せる会社だなと思います。書店で何かイベント企画を行いたいと提案した際は、どうしたら実現できるかを一緒に考えてくれるメンバーがたくさんいて、力を貸してくれます。また会社の中に様々な事業や部署があるので、環境が変わると全く違ったことを学べるなど、自分の可能性を広げるチャンスがある環境だと思います。