CCCの「企画」「人」「働き方」を伝えるメディア

福岡六本松から全国へ、地域の成功を再現する。

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※この記事は、2021年3月時点の情報を掲載しています。

 

企画会社CCCがこれまで手がけてきた企画の数々。

そんな一つひとつの企画の裏側に隠された「一人のアイデアがやがて事業へと成長するまでのストーリー」に光を当て、お伝えする「#キカクノキッカケ」。

今回は、六本松 蔦屋書店で始まった有限会社タケシゲ醤油との企画「レシピ本『ニワカそうす』の愛情ごはん」を生み出した戸田さんのインタビューを、21卒内定者がお届けします!

今回のキカク人

戸田 貴之さん

2006年、CCCに新卒で入社。入社後TSUTAYAの直営事業、フランチャイズ事業で働いたのち、CCCマーケティングに異動。現在は福岡を拠点に、データを用いたマーケティング業務に従事している。

「なければつくる」という発想で、真面目に遊んだ学生時代

――学生時代はどのように過ごしていたのでしょうか?

大学時代は、真面目に遊んでいました。金髪で柄シャツを着てメタルバンドをして、いかにも遊び人という感じで(笑)。でも実は公務員を目指していて、すごく勉強もしていました。しかし途中で「やっぱり違うな」と思ってしまって、就職をするために自ら留年して半年間卒業を遅らせることを選びました。 

留年期間中は学生団体に所属していて、そこでたくさんのイベント開催を経験しました。一番思い出に残っているのは「リアルドラゴンクエスト」です。当時流行っていたドラクエを現実世界でやったら楽しいんじゃないか、と仲間内で計画して100人くらい参加者を集めて、香川まで「リアルドラクエ」をやりに行きました。実際に村人役を用意したり、様々なミッションを用意したり、最後にはラスボスも用意したり、と自分たちで遊びを作っていました。その時の「無ければ作る」という発想は、今でも大切にしている考え方になりましたね。

就活中は音楽やファッション、ヘア化粧品など、身に着けることで考え方や行動を変えられるものに携わることのできる企業を探していて、CCCはその中の一つでした。面接を担当してくれた方や、当時働かれていた方が楽しそうに仕事をしていたことが印象的で、ここで働きたいと思ったことを覚えています。

一つの成功例をもとに、新しい成功を作り出す

――そうしてCCCに入社した戸田さん。今回の企画では「ニワカそうす」の製造元であるタケシゲ醤油様からオファーをいただいたとお聞きしました。

僕は2018年に福岡に異動したんですが、その時には六本松 蔦屋書店では、もう「ニワカそうす」は売れ筋商品になっていました。「書店なのになぜ調味料が売れるんだ!?」とはじめは驚きましたね。これは後に聞いた話なんですが、タケシゲ醤油様とはもともと縁があったみたいで、2017年の六本松蔦屋書店のオープンを記念して来店されたお客様に「ニワカそうす」をプレゼントしていたとのこと。それから店舗にも商品を並べることになり、定期的な試食会などの取り組みが功を奏して、年間約3,500本もお客さまに買っていただける商品になりました。

その後、僕もタケシゲ醤油の方とお話しする機会があって、今までの実績を活かしてもっと何かできないかという話になったんです。六本松 蔦屋書店で成功した明確な理由を見つけて、同じような状況を作り出せれば他の店舗でも成功すると考え、「ニワカそうす」の購買データの分析を始めました。分析して分かった消費者のニーズと「ニワカそうす」の魅力を掛け合わせて、もっと世の中に広めていくことができないかと考えた結果、レシピ本を出版しようという考えに至りました。

そうして生まれたキカク、「『ニワカそうす』の愛情ごはん」

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六本松 蔦屋書店で約3,500本の売上を記録したタケシゲ醤油の「ニワカそうす」を、日本全国に広げることを目的に企画が始まった。「ニワカそうす」購入層のライフスタイルデータをもとに、料理の負担を減らしたいという「40代の多忙な主婦」という人物像に、その解決策として「ニワカそうす」を提案するためレシピ本を出版。2019年11月から全国のTSUTAYAと蔦屋書店で販売が開始された。

『すべきこと・できること・したいこと』を常に考える

――企画を生み出す上で、戸田さんが意識しているポイントはありますか?

僕は企画に限らず、何をするにも3つの軸をもって行動するようにしています。よく「WILL」「CAN」「MUST」と言われていますが、僕は「したいこと」「できること」「すべきこと」と考えるようにしています。

今回の企画でも、「すべきこと」として「ニワカそうす」の魅力を全国の消費者に届けるということがあって、そのためにどのようなターゲットに絞るか、ニーズは何か、どのような伝え方をするべきか、と順序立てて考えました。その中で「できること」として、購買データを用いた分析や、蔦屋書店というアセットの活用を行いました。「すべきこと」や「できること」、さらに「したいこと」の重なる部分がその時生み出せる企画の最適解になると考えて行動するようにしていますね。 

他にも、チームで動く際には「認識のすり合わせ」を大切にしています。今回はレシピ本を作るにあたってたくさんの方にチームに加わってもらい、一つの企画を作り上げました。そうするといろいろな考えを持った人が集まるので、認識のずれが生じることが多々あります。そうならないように、意見を出し合いながらチームの認識を常にすり合わせた上で、企画を進めていくことが大切だと思っています。

『自由がある』と言える会社

――戸田さんが感じる『CCCらしい一面』を教えて下さい。

CCCらしさというのをあまり意識したことはありませんが、入社してから今回の企画に至るまで、一貫して「自由であること」はCCCらしい一面かなと思います。入社した時に増田社長と話す機会があって、「うちは自由。ただし、自由には責任が伴う」と言われたことは今でも覚えています。

今回の企画でも、「レシピ本を作る」というのは今の自分の業務領域ではないのかもしれませんが、きちんと筋が通っていれば許容してくれるところに「自由さ」を感じます。もちろん「自由だから何でもしていい」っていうわけではなくて。自由には必ず責任が伴うんですが、僕はそれを「最後までやり抜くこと」だと思っています。結果がどうであれ、最後までやり抜くことで得た経験を次に生かすことが、企画をより良いものにしていくと考えています。