CCCの「企画」「人」「働き方」を伝えるメディア

生活者インサイトを探索してきた経験を活かし、誰かの心を動かせるプランナーになりたいー中途の視点

外の世界を経験してきたからこそ、持っている視点がある。

中途としてCCCに入社し、新卒とは違った視点でCCCの仕事に向き合う社員を紹介する「#中途の視点」。

今回は、株式会社CCCマーケティング(以下、CCCMK)でマーケティングプランナーとして働く林さんのインタビューをお届けします。

今回の中途社員

林芙美代さん

2017年中途入社。CCCMKでデータアナリスト業務に従事したのち、新事業を担当。その後、CCCマーケティングストラテジックプランニングチームでプランナーとして従事。営業チームと連携して顧客対応から企画立案、戦略提案まで幅広い業務を担当。

転職の理由

――以前はどんなお仕事をされていましたか?

マーケティングリサーチ会社のリサーチャーとして、日用品メーカーをはじめとする多様な業界の企業様を担当し、定量・定性での調査を行っていました。調査会社を選んだ理由としては、大学時代にインターンをしていたNPO法人で資金調達の戦略作りと実行を担当し、「活動内容を、誰に、どう伝えるか」をデータやインタビューを通じて決めていくことに面白さを感じたことがきっかけです。ファクトを元にして意思決定をサポートすることができる調査の重要性と、データの深掘りの面白さに興味が湧き入社を決めました。

――転職のきっかけやCCC入社に至った経緯を教えてください。

前職で担当したクライアント企業様の商品開発の方に感銘を受けたことが、転職を考え始めたきっかけでした。1年ほど一緒に仕事をさせていただく中で、ひたすらに「生活者のため」を大事にするその姿勢にとても影響を受けました。訪問調査を何度も繰り返して行動観察をし、そこからインサイトを読み解き、プロトタイプを当てながら、”生活者の気持ちを変える・行動を変える・そして暮らしを変える”ような商品作りにこだわるような方でした。

当時の私の仕事は、数字や生活者の発言という事実をある程度のストーリーにしてまとめたものを報告していたに過ぎず、どこまでいっても「調査の結果報告」から抜け出せないことにもどかしさを感じていました。そこからもっと、生活者に価値を提供する側に行きたいと思うようになり、転職を考えるようになりました。そんな中でCCCを知り、CCCが「企画会社」を名乗っていることや、購買履歴を自社で持っていること、面接官の雰囲気も自分に合っていると感じ、入社に至りました。

CCCでの仕事遍歴

――入社後最初のキャリアについて教えてください。

2017年にCCCMKに入社して、最初はデータアナリストとして10ヶ月間過ごしました。前職の経験を活かしながら分析を行っていましたが、入社前に自分が思っていた以上にCCCの保有するデータの潤沢さ、活用の幅広さに驚きました。SKU単位での集計ができることの強さや、IDに購買履歴、デジタル上での行動データ、TV視聴履歴、DNA(志向性)など、多くの情報が紐づいているからこそできるクライアントのマーケティング・コミュニケーション支援、さらに保有しているデータだけではなく、外部の会社との協業によるデータ連携など、今まで知らなかった世界が一気に押し寄せてきた・・・と目を白黒させていた記憶があります。

――そこから現在までのキャリアパスについて教えてください。

10ヶ月間データアナリストを経験した後は、2020年にプランナーとなるまで、1年半ほどBlabo!というベンチャー企業で出向という形で働いていました。Blabo!はCCC主催のビジコン形式のベンチャー企業向け協業・支援プログラム「T-VENTURE PROGRAM」に2017年に参加し、優秀賞を獲得した会社です。「T-VENTURE PROGRAM」での優勝をきっかけに、CCCとBlabo!が協業関係になったことに伴い、まだ新しいBlabo!をサポートするために出向が決まりました。

Blabo!はひとことで言うと、企業が生活者と一緒になって商品やサービスのコンセプトを創る「共創コミュニティ」のサービスです。アプリ上でのクライアントの問いかけに対して、生活者が日常のモヤモヤや、アイデアを回答してくださり、その中で対話を重ねながら、生活者のインサイトを発見していきます。そのインサイトに寄り添った商品コンセプトをクライアントとのワークショップを通じて作っていくことが仕事でした。出向時点では、メソッドはあるものの、汎用化できるような整理はできていなかったため、案件に取り組みながら、フローの言語化・可視化をしたり、ワークショップの型を作ったり、また新たにCCCのデータと掛け合わせた案件にトライしたり、といったことをしていました。

そして2020年に出向から戻り、CCCマーケティングのストラテジックプランニングチーム配属となり、現在に至ります。

Blabo!についてもっと詳しく知りたい方はこちらをご覧ください⇒ひとことで、生みの親。 | Blabo!(ブラボ)

プランナーの仕事

――現在のお仕事はどういったものでしょうか?
現在は「プランニング」が仕事です。プランニングの主な業務は、簡単にいうとクライアントの課題を整理し、その解決策を提案することです。その解決策がコミュニケーション領域の場合は、核となるコンセプトやアイデアを考えて、それを広めるための戦略を作ったり、商品開発領域の場合は先ほどのBlabo!を活用したプランを作ったりと、その時のクライアントの領域や課題に応じて変わります。

CCCのプランニングチームは、プランナーひとりひとり得意とする領域が違うこと、そして提案する企画にCCCが持つ他事業のアセットを組み込めることが特色です。今は全員が中途入社なので広告代理店出身、PR会社出身、出版社出身など、プランナーそれぞれの得意領域を生かして提案をしています。わたし自身は最近、新規顧客に対する営業チームであるインサイドセールスのメンバーと一緒に商談に参加して、課題整理をするところから、企画と戦略立案をするという役割もするようになりました。インサイドセールスには、1年目や2年目の若手の営業も多いので、顧客対応などは専門である彼らに担当してもらいつつ、課題整理のサポートや、提案できる幅を広げることを目的に一緒に取り組み始めました。

――プランナーとして働く大変さとやりがいを教えてください。

大変さは、クライアントの課題解決につながり、かつ生活者の心を動かせるような企画を作ることだと思います。そのために、インサイトを追求することや、社会の大きな流れを把握すること、世の中にあるプランニングの事例を学び続けることが、大事なことだと思っています。地道ですが、アイデアノートにかっこいいと思った事例をピックアップしながら、どうしてそれをかっこいいと思ったのかを分析したり、それを社内のアイデア出しでアウトプットしてみたり、とコツコツ取り組んでいます。CCCのプランナーは、それぞれの得意領域があるとお話ししたのですが、私はまだ自分の武器を持てていないことを日々痛感します。まわりの方々に比べてプランナーとしての経験が浅いということはありますが、自分なりの強みがあると案件も来やすいですし、考える軸や切り口みたいなものももっと明確に持てるのではないかなと思っているので、いろいろな案件を経験しながら強みを見つけ出したいと思っています。

また、プランニングチームが担当する案件は、コミュニケーション領域だけでなく、メディア戦略やデータベース構築の話、商品開発や事業開発の案件など、非常に幅広いので常に新しい知識を得ながら、考え続けながら・・・といった状態で、そこにも大変さと面白さを感じています。

一つ商品開発で思い出深い案件をお話しすると、コロナや働き方改革で売上不振に悩むビジネスウェアメーカー様との取り組みです。このままビジネスウェアを中心に売るのか、もしくはもっとカジュアルウェアに振っていった方がいいのか悩まれる中で、「生活者は今どんなことに悩んでいるのだろう」に視点を向け、そもそもの「あなたにとって働くとは」から「ビジネスウェアに求めるディティールの部分」までとらえながら、生活者に向き合ったコンセプトをクライアント様と一緒に決めていきました。そのコンセプトの商品が実際に発売され、顧客に手に取ってもらっている姿を見た時は、やはり感慨深かったですし、誰かの暮らしを少しでも豊かにする一着になっていたら嬉しいです。

中途の視点

――過去の経験が役に立ったことはありますか

過去の経験すべてが、現在の自分につながっています。前職でリサーチャーとして働いて学んだのは、定量・定性データから整理し、ストーリーを作って答えを導き出すスキル。CCCでデータアナリストの時は、クライアントの課題に対して膨大な購買履歴の中からどんなデータを見るべきなのかを組み立て、それを分析する力。そしてBlabo!に出向した時は、生活者のインサイトの深掘りの仕方から商品・サービスのコンセプトにジャンプさせる方法。それら全てが今のプランニングでの仕事に役立っており、なに一つ無駄なことはなかったと感じています。

――転職時に目指していたことは、CCCで実現できましたか?

転職時に目指していたのは、生活者の価値につながる仕事をすることでした。現在のプランナーという職業は、間違いなく生活者に向けた価値を生み出す仕事ですから、もっとプランナーとしての力をつけて、胸を張ってそれが実現できた/実現できる力を持っている、と言えるようになりたいです。

――CCCらしいなと思うポイントを教えてください。

CCCらしさは、自分の強みを知っている人が多いこと、そして自分の強みと他の人の強みを掛け合わせるのがうまい人が多いところだと思います。また「新しいもの、面白いもの、わくわくするものを作りたい!」という気持ちを持っている人が多いので、雑談の中からも「それ面白そうだね!」と企画に繋がっていくことがあったりもします。私も最近、テーマを持った雑談会を週一でやっていて、情報交換をしながらCCCでどんな新しいことができそうかディスカッションしたりしています。そして立てた企画を会社としてサポートしてくれる制度があったり、壁打ち相手になってくれる方がたくさんいたりと、応援してくれる雰囲気が社内にあるのはとても素晴らしいことだと思っています。

CCCでやりたいこと

誰かの心を動かせるような、誰かの救いになれるような企画を立てられるようになりたいです。最近は、SDGs関連のリリースを出したり、ソーシャルテーマの企画を考えたりと、学生時代に興味の高かった分野の仕事にもトライ出来ていますが、それを形にすることや、業界も領域も幅広い案件に向き合いながら、誰かの心に届く、そんな企画ができるようになりたいと思っています。