※この記事は、2020年11月時点の情報を掲載しています。
企画会社CCCがこれまで手がけてきた企画の数々。
そんな一つひとつの企画の裏側に隠された、「一人のアイデアがやがて事業へと成長するまでのストーリー」に光を当てお伝えする「#キカクノキッカケ」。
今回は、スタートアップカフェとアートを掛け合わせた新しい取り組み「artdrop creative workshop」を企画した矢野さんのインタビューを、21卒内定者がお届けします!
- 今回のキカク人
- アートと起業が結びついた瞬間。
- そうして生まれたキカク、「artdrop creative workshop」
- アートは敷居が高いと思っている人の、通訳になりたい。
- いろんな感性を持った人たちの「これがやりたい」を尊重する。
今回のキカク人
矢野 裕子さん
大学生の時TSUTAYAでのアルバイトを通じてCCCを知り、1995年にCCCへ新卒入社。ライフステージの変化を機に一度会社を離れたが、2008年に再度CCCに中途入社、現在は九州TSUTAYAにてスタートアップカフェの運営に従事している。
子育てなどの様々な人生のステージを歩む一方、「自分のやりたいこと」を現在も仕事として実現し続ける矢野さん。そんな矢野さんに「artdrop creative workshop」が生まれた経緯やアートへの想い、そしてこの企画を通じて感じるCCCらしい働き方や魅力について伺いました。
artdrop公式サイト – 「自分に、ワクワク」する 2時間のクリエイティブワークショップ
矢野 裕子/Hiroko Yano | 九州TSUTAYA webサイト
世界を広げること。それは学生の時から変わらない、大事にしたいこと。
ーー「artdrop creative workshop」はアートにまつわる企画とのことですが、矢野さんはこれまでの人生でアートとどのように接してきたのですか?
学生時代は「いろんな世界を見たい」と国際文化や文化人類学を学ぶかたわら、旅行やサークル活動に加えて、興味のあった美術史の授業を受けたり、美術館を巡ったりしていました。作品を作ったり研究していたわけではありませんが、「自分の好きなアートの世界を味わうこと」を楽しんでいました。
CCCにはアートに関わるために入社したわけではなく、心を動かす仕事がしたいと思って入ったので、入社後も特にアートに特化した仕事をしていたわけではありませんでした。さらに子育てをきっかけにアートの世界からは自然と遠くなっていってしまいました。子育て中は、アートやエンタメの情報が少なくなって、世界が狭くなったと感じたこともありました。
アートと起業が結びついた瞬間。
ーーそんな中、九州TSUTAYAでスタートアップカフェに配属となり、もう一度アートとの接点が生まれたと。
私が現在、九州TSUTAYAの新規事業の一環で携わっている福岡市スタートアップカフェは、90年前に建てられた小学校をリノベーションして作っていて。ある日先輩が「この中に絵とか飾ったりしたら素敵なんじゃない?」と言ったんです。その一言に私は「たしかにこの場所にアートを取り入れたら、もっと楽しい空間になるかもしれない。これはやりたい!」と純粋に思いました。それがこの企画のきっかけです。
また、何か社会課題を解決しようとしている起業家と、自分の思いやメッセージを自分の方法で表現しているアーティストとの類似性に気づき、このスタートアップカフェでアートにまつわる企画を創るべきだと確信しました。
その後どのような企画にするか考える中で、「アートを身近に感じてもらいたい」という思いが強くなりました。そんな中、お酒を飲みながら絵を描くアクティビティを体験する機会があって。その時、アートの当事者になれたような気がしました。今までは、まさか自分が作品を作れるとは思っていなかったので、自分の感性を表現できたことに感動しました。そして「ああ、この方法があったか」と思いました。
そうして生まれたキカク、「artdrop creative workshop」
artdropは、様々な創造力を持った現役のアーティストが講師となり、お酒を飲んだり楽しく会話しながら参加者一人ひとりが自由に自分を絵で表現する 、2 時間のクリエイティブワークショップ。0から何かを生み出すという共通点を持つスタートアップとアート。それらを掛け合わせた企画「artdrop」では、普段の生活では出会うことのない刺激的な体験をすることができる。悩んだ末に決まったartdropという活動名には「感性のしずく」という意味が込められている。
アートは敷居が高いと思っている人の、通訳になりたい。
ーー矢野さんはこの企画を通じてどんなことを実現したいですか?
この企画を進める中で、ギャラリーにお邪魔したり、アートフェアに行ったりする機会が増えたんです。その時思ったのは、アートってそんなに敷居の高いものじゃないってことです。アートっていうとカッコつけてるよう思われちゃったりするんですけど、全然そんなことなくて。私はアートって、自分がワクワクするものだと思うんです。しかもアートって、言語は関係なくて、人と人が感性で繋がるものなんですよね。
だからこそアートは敷居が高いと思ってる人の通訳になって、みなさんにとってより心が豊かになる経験をしてもらい、世界が広がるようなきっかけを創りたいと私は思っています。
いろんな感性を持った人たちの「これがやりたい」を尊重する。
ーー自分の感動や好きを仕事にしている矢野さん。企画を進める上で、CCCならではだと感じたのはどんな瞬間でしょうか。
そうですね。今回の企画は私個人の思いに、「そんなに言うならちょっとやってみたらいいんじゃない?」と賛同してもらい始まったんです。プレゼンを行ったり、様々な準備をする必要はありますが、それでもCCCには「私、これやりたいです」と言う機会があります。そして、それを応援してくれる仲間がいます。
CCCは、お客様にライフスタイルを提案するという、形にないものを創り出すことを使命としています。そんなCCCには、この「artdrop」という企画名に込められた、様々な「感性のしずく」をもつメンバーがいます。私たち社員一人ひとりが自分の感性を大事にし、「やりたい」と思ったことはその思いに素直になって挑戦できる場があること。それがCCCの魅力だと思います。